美術・展覧会

DEC.23,2023

今週は、大学では卒論の中間発表があり、私生活では妻が参加している山水をテーマにしたコレクティブ・山水東京の展示「アーバン山水」の仕込みと撤収に付き添ったりしていた。 sansui.space 山水東京の主宰はランドスケープ史が専門の近藤亮介さん(近藤さ…

DEC.11,2023

昨日のブログでそうだと思ったのだけど、この夏に妻が参加していた国際芸術センター青森(ACAC)のグループ展「エナジー・イン・ルーラル」でも、映像のBGMを担当したのだった。インスタ(ココとかココとか)でちょっとだけ聞けるという噂……。 acac-aomori.jp…

DEC.10,2023

妻の展示の設営(有楽町の展示)の付き添いのため数日都内へ出向く。あまりにもテンヤワンヤしていたこともあり、僕が映像のBGMを担当した(徹夜ワーク)ので、その出力も確認する。子が寝た後などにゲッソリしながら妻がつくっていた映像作品が展示会場の大…

NOV.20,2023

子は絵本にはそれほど執着しないのだが、なぜか最近、井筒俊彦の『イスラーム哲学の原像』をよく手にとり、読んでいるようなそぶりを見せる。井筒はやばいぞ井筒は、とツッコミながら見ている。そういえば晩年の磯崎さんも井筒をかなり読み込んでいたらしい…

NOV.9,2023

TOTOギャラリー・間で開催中の西澤徹夫さんの個展「偶然は用意のあるところに」の展覧会レポートを寄稿しました。鑑賞前後のおともにぜひ、です。様々な角度から語ることのできる展示だったけれど、コンパクトな展評なので(これでも依頼があったときの文字…

SEPT.23,2023

東京オペラシティアートギャラリーで、空想上の構築物を描く野又穫の個展を見る。野又の絵画は初期ではアーチが多用されるが徐々に風がモチーフになっていく。最初は西洋的な建築のエレメントを引用するポストモダン的なムードからより非歴史的な幻想的建築…

SEPT.17,2023

水戸のARTS ISOZAKIで梅原徹「Pallarax +Drive」展にかけこむ。会期終了まぎわで、なおかつその後に予定が入ってしまっていたから、30分ほどしか滞在できず残念だった。なので完全に理解できているかはわからないけれど、とてもおもしろかった。 展示室には…

SEPT.6,2023

ずっとほったらかしているこのブログですが、ぼちぼち再開できるかもしれない、と思っている。最後にまともに書いたのが2022年の1月で、それ以来だから、おおよそ1年半前か。いや、2021年の9月くらいからもうほとんどまともに更新できていなかったから、2年…

10 JAN. 2022 「手入れ/Repair」展について

個展について振り返らねば、と思いつつ、一ヶ月以上が過ぎてしまった。というか二ヶ月くらいが過ぎようとしている。展示は7週間ほど前に終わった。正確には、11月21日に終わった。でも、展示室への手入れが会期中に終わらずもう数日続いたり、25日に「竣工式…

SEPT.1,2021_シン・マサキキネンカンの写真

もうずいぶん前のことになりますが、東京藝術大学青木淳研究室による展示「シン・マサキキネンカン」の記録写真を担当したので、ブログにもアップしました。久しぶりに写真をひと通り見たけれど、どんな空間だったのか、まだまだ鮮明に覚えているから不思議…

AUG.22,2021_おれたち改造屋

11時に水道橋のコメダでさいとうと待ち合わせ、11月にある展示について時々話しながら、午後から専門学校で依頼されているレクチャーの内容について打ち合わせる。コメダのモーニング、私はいつもB(たまごペースト)かC(あんこペースト)なのだけど、さい…

FEB.22,2021_ノーツ 第一号 「庭」

雑誌をだしました。ブログでちょくちょく進捗報告してたものです。長い道のりでしたが、ようやく刊行できました。下のページから詳細をみることができます。発送は3月初旬を予定していますが、すでに予約は可能です。数に限りがあるので、ぜひ早めにご予約い…

JAN.20,2021_(Screenshot)

土曜日に見たリー・キットの個展が良かった。毎回ほんとうにすごい。以下は記憶を追って書いているので、間違っている箇所があるかもしれないです。あしからず…… 奥の展示室。プロジェクターが一台(高い位置に)置かれている。このプロジェクターからは分割…

DEC.31,2020

2020年が終わろうとしている。今年は本当に、自分の生活環境が大きく変わったこともあるけれど、いろいろなことがあった。4月以降は生活費を稼ぎながら論文を地道に進められたらと思っていたけれど、思った以上に仕事と制作に時間をとられてしまって、肝心の…

DEC.27,2020_2020年、納まる(たぶん)

昨日、国立でのトークイベントがあり、今日は展示物の撤収をして、いよいよ年内の仕事は納まった!(かな?本当に…?)という感じ。明日はひさびさに穏やかなのんびりとした日を過ごせると思う。といってもやることもとくにないので、洗濯したり、流し読みし…

OCT.17,2020_過程において現れる歴史

大阪にいってからちょうど一週間が過ぎた。今日は朝から制作中の書籍や来月のイベントにまつわる作業などをおこなってから、昼から読書会があって(楽しかったが、感想はまた後日)、夕方に黒沢清の新作をみてから(いろいろと思うところはあったが、感想は…

OCT.11,2020_日帰り関西遠征

今週の火曜か水曜あたりに、大阪の国立国際美術館でやっているヤン・ヴォーの展覧会が最終週ということで、急ぎ夜行バスの予約をとった。何人かの親しい友人たちから、見ておいた方がいいよと教えてもらっていた展覧会だったから、いずれ行こうとは思ってい…

OCT.9,2020_身体を与えられた環境

『タコの心身問題』に興味深い一節があった。本書の本筋の議論というわけではないところなのだけど、今上野でやっている展示の内容とも少し関係しそう。 視覚代行器(TVSS = tactile vision substitution systems)と呼ばれる機械がある。これは、視覚に障害…

SEPT.27,2020_環境に埋め込まれた色

Maki Fine Artsで開催されている末永史尚さんの個展「ピクチャーフレーム」を見た。*1 いつものように最終日に駆け込みだったが、たいへんによかった。 今回展示されていた末永さんの作品群は、額縁(としかいえないようなもの)を模すようなかたちで、箱に…

SEPT.12,2020_ 私室の外観

上野駅Breakステーションギャラリーにて、本日から11月12日まで、奥泉理佐子・添田朱音との共同で展示をおこなっています。開かれた共同の枠組みを試行する彼女らのプラットフォームに、今回はぼくがゲストとして参加したようなかたちです。 場所はちょっと…

JULY.31,2020_タンネラウム

「タンネラウム」(Tanneraum)という、水天宮にあるパン屋の倉庫兼絵のギャラリーについて語らう場にお呼ばれし、話してきました。タンネラウムを運営する佐藤熊弥くん、設計の板坂留五さん、美術家の奥誠之さんと黒坂祐さん、というメンバーになぜか僕がま…

FEB.29,2020_交信

午後の労働のあと、吉田志穂さんとduennさんの展示『交信』を見に、恵比寿のNADiff a/p/a/r/tへ。資生堂ギャラリーの展示を見逃してから吉田さんの展示はできるだけ行きたいと思っているのだけれど、今回は感銘を受けた。duennさんのつくる終わりも始まりも…

FEB.20,2020_展示のカイソウ

帰りのバスまでの待ち時間で書いた、豊田市美術館で開催中の岡崎乾二郎の個展「視覚のカイソウ」で感じたことのメモ(ほんとうにただの備忘録なので箇条書きですが)。展示の感想をブログに残すこと実は極稀なのだけれど、映画にしろ、建築にしろ、文学にし…

JAN.25,2020_坂田一男

4月から勤めさせてもらうかもしれない会社の面接のあと、坂田一男展をステーションギャラリーで見た。かなりズッシリくるすごい展示だった。 坂田は1889年生まれで、1920年から32年まで渡仏してレジェに師事している。坂田が帰国したのは、1931に満州事変が…

JAN.6,2020_棒馬について / 抽象化のふたつのモデル

『棒馬考』と題された、エルンスト・ゴンブリッチ(1909 - 2001)によるちょっと変わった論考がある。1951年に発表されたこのテキストは表題の通り「棒馬」について考察したもの、なのだけれど、そもそも棒馬(hobby horse)って何って話だ。棒馬とは文字通…

NOV.29,2019_空間の触覚性

Twitterでちょろっと書いたのだけど、10/24の鈴木了二×中尾寛トークイベントで(一部の人間にとってはたまらない組み合わせだ)了二さんが写真の被写界深度のことについて興味深いことを話しておられたので、メモ。 TDC / crafTecセミナー@ ゲンバー特別回 …

OCT.7,2019_京都へ

6日に京都工繊でSDレビュー入選者のプレゼンテーションがあったので、4日に東京を出発し京都入りした。節約もあり、行きは昼行の高速バス。11時くらいに新宿で乗車して19時くらいに梅田に到着した。新宿の高速バス乗り場(バスタ新宿)ははじめての利用だっ…

SEPT.14,2019

代官山へ展示の様子を見に行ってから、ギャラ間へ。たのしみにしていたADVVTの展示だったが、肩透かしを食らった気分だった。内容は十分におもしろかったのだけど、ストレートに彼らの設計手法や各作品のコンテクストそれ自体を深く知りたかったなという感じ…

JULY.17,2019_マティスの布置

14日のブログでちらっとふれた平倉さんの論考「マティスの布置──見えないものを描く」(『ディスポジション:配置としての世界――哲学、倫理、生態心理学からアート、建築まで、領域横断的に世界を捉える方法の創出に向けて』, 柳澤田実編, 現代企画室, pp.21…

JULY.14,2019_肘掛け椅子

ふだん個人の自宅で飾られている美術作品が、その所有者へのインタビューとともに集められた展示をみた。とてもよかった。所有者の方々が絵や彫刻にまつわるエピソードを聞いていると、なんというか、とても胸がしめつけられる気分になった。愛(着)につい…