SEPT.14,2019

 代官山へ展示の様子を見に行ってから、ギャラ間へ。たのしみにしていたADVVTの展示だったが、肩透かしを食らった気分だった。内容は十分におもしろかったのだけど、ストレートに彼らの設計手法や各作品のコンテクストそれ自体を深く知りたかったなという感じで、、。東工大との二拠点展示とかにすればよかったんじゃないかなとかいろいろ思う。あと中庭のあれはちょっとどうかと思った。これでいいのか、と。

 彼らはずっと、自分たちが設計した建築物を(とりわけ言葉をつかって)説明することを避けているように感じる。彼らが設計した建物を「計画」されたものとして捉えることはとてもむずかしい。それは現場でのイレギュラーな判断とか、ほんとにマジの偶然の判断(緑色の錆止め塗装とか)が多いからなのだけど、彼らの場合──たとえばOffice KGDVSなんかとは違い──スタディの手法とプレゼンの手法が切れてるっぽいから、説明的な言語なしにその辺をわかりやすく見せることが本当に難しいのだろうと察する。ワークショップを企画すること、ここ日本でしかできない「出来事」を構築することに焦点を絞ることは、そうした状況ではたしかにありうると思う。だが個人的には、彼らの建築特有の説明することの困難さに真正面から挑んでほしかった。彼らならできたはずだと思うし、たぶん見たことのないプレゼンテーションというのは(空間的なアイデアを駆使しながら展示室で建築経験を再現する、ってときの形式の発明は)、ここの葛藤がないと刷新されないんだと思う。

-

f:id:o_tkhr:20190927151146j:plain

f:id:o_tkhr:20190927151039j:plain

Contax S2, Carl Zeiss Planar T* 1.7/50, 記録用 100