映画・演劇

AUG.15,2021_同質性と反射

雨がすごい。実家の富山や西日本が心配だ。 来週の日曜日に非常勤をしている専門学校でちょっとしたプレゼンをすることになったので、齋藤と午前中少し打ち合わせたあと、昨日買ったセブンの「ふわふわチョコクリームちぎりパン」(うまい)を食べてから、博…

APR.2,2021_シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

先週と今週で計2回、シンエヴァを見てきた(ネタバレあります。未見の人は気をつけてください)。まず率直に、すごくよかった。エヴァという作品の最後として理想的かもしれない、と思えた。この納得感はどこからくるのか、と見終わった後ずっと考えている。…

FEB.11,2021_記憶の仮託

月曜日、横浜のST Spotで屋根裏ハイツ『加害について』を見た。少し未来(おそらく私たちが50-60歳くらいのころ?)の団地の集会室が舞台の演劇。横浜STビルの地下の、ドアを開けると一般の方が普通に歩いているという小劇場で、換気もかねてドアが開けたり…

JAN.2,2021

目が覚めると、寝る前あれほど夢の内容を覚えていようと決意したにも関わらず、頭のなかには何も残っていなくて、さっぱりすっきりとした目覚めだったことが切なかった。心地よさと切なさがおなじくらいの強さだった。初夢なんてなかったのだ。ところで、覚…

MAR.9,2020_ミッドサマー

昨日は御茶ノ水での労働のあと、御徒町のTOHOシネマズ上野で「ミッドサマー」(アリ・アスター監督)を見た。 前作の「ヘレディタリー/継承」がスーパーハイクオリティだったので今回も期待していたのだけれど、やっぱりすごかった。恐怖と笑い、美しさと気…

JAN.1,2020_明けました

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。 2019年はアアルト展の会場構成をしたり、倉賀野のプロジェクトの設計を進めたり、SDレビューで展示をしたり、書評を書いたりしていました。あともう2本、10-11月頃に書いていた論考が今…

DEC.5,2019_血

一昨日、日仏会館でペドロ・コスタの『血』(1989)をみてきた。『血』はDVDでみたことがあったので他の回を予約したかったんだけど、黒沢清監督との対談が予定されていた「溶岩の家」は開始5分で満席になったらしい。まあスクリーンで見れるのはいいかとポ…

OCT.8,2019_ジョーカー

専門学校の授業を終え、夜の会合までの時間をつぶすためにジョーカーをみた。まじめに感想をかくと精神が吸い取られそうなので書かないけれど、ぼくは楽しめた。が、DC作品としてどうなのかと言われると、、、どうなんだろうな。 ところで、トーマス・ウェイ…

SEPT.16,2019_Once Upon a Time

富山から来てくれた両親に展示を案内。祝日ということもあり、その後も見に来てくれた知人や後輩に簡単に案の説明を。何度か自分たちの展示の説明をおこなっているうちに、なるほど、こういう順序で説明していけばいいんだなということを(あるいはここがわ…

SEPT.18,2018_眼がスクリーンになるとき②

前回からの続き。 www.ohmura-takahiro.com * * * 前回は「感覚-運動系」の大枠を「知覚-情動-行動」という図式で確認したが、ドゥルーズこの図式をC.S.パースの記号論と結びつける。 パースは、彼が「現れ(phaneron)と呼ぶ、心に対して現れるもののすべて…

SEPT.8,2018_眼がスクリーンになるとき①

4日から6日にかけて日本建築学会大会が仙台であって、その後、東北の復興状況をみてまわろうということで、石巻、南三陸、気仙沼、陸前高田と北上している。いまは釜石で、明日東京へ戻る予定。その関係で色々ばたばたしていて、ブログが更新できなかった。 …

AUG.25,2018_外構の現場

夏休みの宿題がようやくひと段落したのだが、まだ図面を直してなくてアップできてないものもちらほらある。こういう作業はこまめにやっておくべきだなぁ。 夕方あたりまで労働したあと、神保町の明倫館によったのだけど、ずっと読みたかった「オルタナティブ…

180302

●キネ旬シアターで『永遠のジャンゴ』をみてきた。ニールさんのブログのおかげで最終日に滑り込むことができた。感謝です、、。 lynyrdburitto.hatenablog.com あらすじをほとんど入れずにいったのだけど、まさか戦時中の3年間だけをやるとは思っていなかっ…

180218

●恵比寿映像祭へ.永田康祐さんのトークと,高嶋晋一+中川周さんのトークを聞いた.永田さんの《Sierra》は去年の「Surfin’」で,高嶋さん中川さんの《standstill》は「引込み線」で,それぞれ観賞したことがあったのだけど,都写美での展示では両者とも全…

180207_わたしたちの家

『わたしたちの家』を、渋谷のユーロスペースでみた。とてもおもしろかった。 http://www.faderbyheadz.com/ourhouse.html youtu.be 2つの物語が「同時」に「同じ家」で進行すること。これが、清原惟監督の『わたしたちの家』の構成における骨子となっている…

171015

●「アウトレイジ最終章」みてきた。映画の雰囲気は、特に後半が「ソナチネ」に近い感じで、前作・前前作とは少し方向性が異なるかもしれない。何を書いても多分ネタバレになるから、内容に関してはこのくらいで自重しておこう。でも、本当におもしろかった。…

171013

●「アウトレイジ 最終章」にむけて、前作と前前作を見直した。厳格な「ヤクザ的ロジック」のもとおこなわれる、スジの取り合い・取られあいのゲーム。振り子の幅がどんどん大きくなっていくように、小さなイザコザが最終的に大きなバイオレンスへとつながっ…

170716

●「メアリと魔女の花」をみてきた。薄口のジブリ、という感じだった。けど、劇中の魔法=ジブリのアニメーション技術、みたいな図式で、米林監督からみたジブリや宮﨑駿、高畑勲の存在がメタ的に重ねられているような気がして、そういう視点でみるといくらか…

170708

●「ハクソー・リッジ」を観てきた。超おもしろかった。「アポカリプト」以降メガホンを取っていなかったメル・ギブソンの新作映画をようやく見ることができて満足。ゴア描写がかなり凄まじいので(「プライベート・ライアン」より全然すごい)見る人は選ぶとは…

170626

●昨日、渋谷のアップリンクで「パーソナル・ショッパー」を見てきた。 クリステン・スチュワート主演のサイコスリラー。何の前情報も入れずに見に行ったから、予想以上にホラーテイストが強くてびっくりした(ヒューマンドラマ系かと勝手に思ってたから)。と…

170615_牯嶺街少年殺人事件

●ぼくの最も好きな映画は、エドワード・ヤンの「ヤンヤン夏の想い出」だ。エドワード・ヤンの映画はそれくらい好きなのだけど、彼の代表作である「牯嶺街少年殺人事件」は見たことがなかったので、今回デジタルリマスター版を柏で見ることができたのはとても…

170526 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2

前作がマーベル映画最高傑作、というかスペースオペラ最高傑作レベルの作品だっただけに、今回も並々ならぬ期待のなかで見にいった、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーリミックスVol.2。いやぁ、これが今作もあまり素晴らしくて、前作を凌ぐほどの作品に仕…

170523 アピチャッポン

この後めちゃめちゃ吠えられた。 フィルムはektar100。色が深く、リバーサルみたい。 リバーサルフィルム、そろそろ使ってみたいなぁと思っている。僕は晩年の中平卓馬さん(植物図鑑、以後の)のような写真を撮ってみたいと思っているんだけど、中平さんはず…

160322 過去のない男

アキ・カウリスマキの「過去のない男」をみた。なぜか彼の映画が猛烈に見たくなって、急いでレンタルしてきた。この映画を見るのは2回目かな。カウリスマキの作品は、社会的な弱者というか、敗者というか、何かしらのハンディキャップを持った人物をよく扱う…