建築

OCT.31,2019

「倉賀野駅前の別棟」を作品ページにアップしました。よろしければご笑覧ください。 www.ohmura-takahiro.com

OCT.28,2019_ベランダの政治性

今月の住宅特集の展覧会レビューのページで、SDレビュー2019に出展中の「倉賀野駅前の別棟」を取り上げていただいております(新建築住宅特集2019年11月号, p.158)。ありがたや。 - 関西でとった写真④ 梅田スカイビルで合流後、タトアーキテクツ設計の「六…

OCT.25,2019_梅田スカイビル

関西でとった写真③ SDレビューのプレゼンがあった翌日。この日は梅田スカイビル(原広司, 1993)で待ち合わせだった。スカイビルに登るのはこの日がはじめてで、というのも正直にいうと、これまでは外観だけをみて「絶対よくないだろう……」と思い避けていた…

OCT.22,2019_木村松本の事務所と仕事

関西でとった写真② 芦屋から京都に移動し、関西を拠点に活躍している設計事務所、木村松本の事務所を見学させていただいた。木村松本建築設計事務所は今年から、1924竣工の本野精吾自邸へと事務所を移転している。日本におけるモダニズム建築の先駆的な住宅…

OCT.17,2019

関西でとった写真① 関西で撮った写真が現像あがってきたので、徐々にアップしていこうと思う。フィルムのデータ化は自前のスキャナーでやってるんだけど、すべて取り込むのなかなかたいへんだった。色の調整が終わりも正解もないもないから非常に難しい。 初…

OCT.7,2019_京都へ

6日に京都工繊でSDレビュー入選者のプレゼンテーションがあったので、4日に東京を出発し京都入りした。節約もあり、行きは昼行の高速バス。11時くらいに新宿で乗車して19時くらいに梅田に到着した。新宿の高速バス乗り場(バスタ新宿)ははじめての利用だっ…

OCT.4,2019_京都展はじまりました

SDレビュー、京都展が今日からはじまりました。会期は東京展より長いけれど、大学の美術館ということで開館時間は短めです。まだ写真が送られてきただけだけど、東京展より展示スペースはゆったりしていてすごくよさそうな感じでした(設営してくれた京都工…

SEPT.22,2019_東京展おわりました

22日 東京展、無事におわりました、めちゃくちゃはやかった、、。あと1週間くらい会期がほしいところですな。京都展は東京展よりも会期が長く、会場も大きいので、ゆったり見れそうな感じ。作品順もかわるので、また見え方が変わると思われる。たのしみ。 自…

SEPT.21,2019

代官山の展示へ。最終日と最終日前日はお客さんが急激に増えると聞いていたけれど想像以上で、展示室の密度がすごく高かった。ぼくらの展示、想定していた観賞者の数は最大でも6〜8人ほどだったので、これほど人が多いとこちらが想定してしたようには見ても…

SEPT.16,2019_Once Upon a Time

富山から来てくれた両親に展示を案内。祝日ということもあり、その後も見に来てくれた知人や後輩に簡単に案の説明を。何度か自分たちの展示の説明をおこなっているうちに、なるほど、こういう順序で説明していけばいいんだなということを(あるいはここがわ…

SEPT.14,2019

代官山へ展示の様子を見に行ってから、ギャラ間へ。たのしみにしていたADVVTの展示だったが、肩透かしを食らった気分だった。内容は十分におもしろかったのだけど、ストレートに彼らの設計手法や各作品のコンテクストそれ自体を深く知りたかったなという感じ…

SEPT.10,2019_設営完了!

昨日、無事にSDレビュー設営が完了。いやー、たいへんだった。展示やられてるすべての方々を尊敬します、、。 お時間あればぜひよろしくおねがいします。連絡いただければ在廊して待っておりますので、ぜひぜひ。それと、友人に指摘されて気づいたのだけど、…

SEPT.4,2019_金沢

学会で金沢へ。あれこれ見る暇はぜんぜんなく、司会をこなしたあとはノートPCでずっと図面を書いていた。実家からすぐの金沢ということもあるが、ここまでなんにもしない学会大会というものは初めて、、。聞きたい発表もいくつもあったのだけど、ガマンガマ…

SEPT.3,2019

10+1、今年度限りでWEB版の更新が終わるということで、とても悲しかった。今回自分に書評の依頼がきたのはほんとに幸運だったんだなとあらためて思う。というかこれに関しては、ほとんど奇跡に近い。Nさんというスーパー編集者が担当についてくれたのも本当…

AUG.25,2019

SDレビューのばたばたで全然ブログを書けていない(この日記も下書きのままでアップするのはまだ先になるかもしれないけれど、、)。先週・今週は、構造家の大野さんと環境設備の専門家の高瀬先生に相談した結果を図面に反映させていた。その作業も一段落つ…

AUG.16,2019_くらがの

今日は倉賀野へ。現場の確認と、高崎市役所にいって倉賀野駅北口の区画整理事業の最新の進捗状況をきいてきた。その際に今回のプロジェクト(SDレビューで展示されるやつ)のスタディ模型も持参し、いろいろと意見をきくこともできた。 区画整理は早くても20…

AUG.8,2019_SD

齋藤直紀と共同で進めている倉賀野のプロジェクトがSDレビュー2019に入選しました!と、TwitterとかFacebookでは報告していたのだけど、ブログではまだだったので改めて。9月に東京展、10月に京都展が開催されますので、近くにお越しの際にはぜひお立ち寄り…

AUG.2,2019_10+1

たいへん光栄なことに、10+1 websiteで執筆の機会をいただきました。建築家の乾久美子さんの新しい作品集の書評です。乾さん、中山さん、青木さんというすごい建築家の並びに自分の名前が入っていることに違和感オオアリですが、ご高覧いただければ幸いです…

JULY.9,2019

視覚より聴覚のほうが、いくぶん強烈に空間を構成する(少なくともぼくにとっては)。視覚はけっきょく、文化的なコードや伝統的なコンヴェンションからはなかなか脱け出ることができないけど、音響はもっとなんかこう、バシっと直接くる。視覚的な空間を壊…

JUNE.17,2019_形式の可塑性

現在にいたるまでのおりふしで、建築物における強い形式性はそこでの行為の不活性化もたらす一種の悪因とみなされてきた。しかし、ルイ・カーンの建物にしろ、アドルフ・ロースの住宅にしろ、建築における明確な形式性がむしろ行為を活性化するために差し向…

JUNE.6,2019

Architecture will be straightforward, useful, precise, cheap, free, jovial, poetic, and cosmopolitan. Lacaton and Vassal, 2000 設計をしていてなにか判断にこまったとき、この言葉を思いだす。ぼくにとってはひとつの指標みたいなものだ。自分が設計…

MAY.31,2019_いくつものおおきさ

きのう、ギャラ間の展覧会に合わせて開催された中山英之さんの講演会を聞きにいってきた。大変におもしろくて、本当にいってよかったと思った。中山さんほどストイックに「おおきさ」を追求している建築家は他にいないかもしれないなと、あらためて感じたの…

MAY.27,2019_新たな約束事

門林さんのテキスト「メディウムを混ぜかえす」(『イメージ学の現在』第10章)がたいへん勉強になった。ロザリンド・クラウスの「ポストメディウム的状況 / 条件」をめぐる議論を、クラウスが刺激を受けていたスタンリー・カヴェルの映画理論にも目を配りな…

APR.29,2019

私たちに関心をもたらすのは、建築における基準や方法、とりわけその実現の仕方といった、いってみれば技術的な秘密である。これは私たちがおこなう観察に特有の焦点となるだろうーーすなわち、どのような仕方でそうなったのか、ということを学ぶために、対…

APR.21,2019_反復の先にある知覚について

きのうのことだけど、お誘いをうけて2件の建物の見学会に参加させていただいた。運のいいことに、その終わりに(2件目に見学させていただいた物件の担当だった)先輩に食事にさそっていただいた。実務に向き合っている先輩とじっくりと建築の話ができてとて…

APR.17,2019_幽霊的制作者の構築

ジェフ・ウォールの「取るに足らないものの印」(1995)に出てくるエド・ルシェに関する一説はとても魅力的だ。ウォールは「アマチュアリズムの“模倣”」というこのテキストの中心的な主題の、もっとも純粋かつ模範的な作例のひとつとして、ルシェが1963年-70…

APR.12.2019_やわらかいからだ

助教の先生と話していて思いつきでしゃべっていたことのメモ。何かを批評したり、論じたりしたりするとき(とりわけ建築について論じるとき)、あらかじめ安定的に統一された「私」を措定することも、あるいは逆に「私」を完全に排除して(したことにして)…

APR.11,2019_せんだいメディアテーク

元号が変わるということでなんとなく考えていたのだけど、平成を代表する日本の建築はなんだったのか、という問いに対しては、たぶん多くの人が「せんだいメディアテーク」(伊東豊雄)の名を上げるのではないか。 せんだいが面白いのは、評価のしかたが(あ…

MAR.30,2019_講評会という制度について

ずいぶんと前のことなのだけど、2月にうちの大学であった修士設計の講評会が、個人的にはちょっと違和感を感じるものだった。違和感とは、端的に講評する側がモノを、つまりは図面や模型を十分に見ていなかった(ようにぼくは感じた)ことだった。いたってシ…

MAR.25,2019_ 失われたモノを求めて

『失われたモノを求めて』(池田剛介)を読んだ。これまでの池田さんの論考や作品にすごく共感していたのでこの初の単著をとても楽しみにしていたのだけど、その期待を裏切ることなく、すごくよかった。とくに書き下ろしの論考「失われたモノを求めて」では…