27.JAN,2024

午前中、娘と広めの芝生広場があることでお馴染みの日立市子どもセンターへ。最近は卒論提出間際でゼミの時間が長く、足腰が凝っているので、ついでにストレッチをしたり軽い運動をしたりする。高低差のある芝生で遊んでいると、少し年齢が上の男の子たちがダンボールのそりを使って斜面を高速ですべっている。楽しそうだな、と思いつつも、一歳の娘にぶつかると危ないので少し距離をとって眺めていた。ボーイズがいなくなったあと、斜面を駆け上ったり寝転んだり抱っこしてすべったりして楽しむ。うちの子は意外と走り回ったりせず、足元のどんぐりやきのみをせっせと拾いがちだ。今日はひのきの実を熱心に集めていた。ひのきの実はおもしろいかたちをしていて、手頃な小ささであり、なおかつ(ひのき特有の)良いにおいなので、集めるのに適している。家についてポッケをみたら当の実がじゃんじゃか出てきたので、ひとまず机のうえに置いておいた。夜ににおいをかいだらお日様のようなあのにおいは陰っていた。

脳科学を専門としている月本洋さんの『想像 心と身体の接点』(ナカニシヤ出版、2003年)という本を読んでいるのだが、これが面白い。月本さんはあらゆる想像行為、イメージには仮想的な身体運動が伴うということを提唱されている。サッカーを観戦しているとき、ただテレビを見ているだけでも、実際にサッカーをしているときの脳細胞が発火している、ということが最近の研究でわかってきたらしい。しかもその反応は実際にサッカーをしたことがあるほど活発だと。これは直感的にはすごくよくわかる。僕は幼少期ピアノをやっていたり、大学のジャズ研でギターを弾いたりしていたので、この二つに関しては聴いている際も演奏している際の「感じ」が反復しているように思う。が、サックスやドラムを聴いてもこの感じはない。月本さんの言う仮想的身体運動は、建築空間が想起されるときにも間違いなく起こっていることだろう。