11.JAN,2024_島々と潮位

アーキペラゴアーキテクツスタジオのホームページリニューアルに伴い、「島々と潮位」というテキストを寄稿しました。まさに「群島」であることが表現された美しいサイトです。ぜひアクセスしてみてください。

pelago-studio.com

 

アーキペラゴの畠山さんと吉野さんからステイトメント執筆の打診があったのが11月くらいだったかな? と思う。他人の事務所のステイトメントを執筆するという、かなりめずらしい仕事となった。とはいえ海外のアーティストとかだと批評家やキュレーターにCVを書いてもらうことはある気がするのでそこまで珍しくもないのかもしれない。とはいえ国内の建築事務所ではほとんど聞いたことがない(昔、須磨一清さんのホームページにはコロンビア大の先生による彼の紹介文のようなものが載っていた気がするが、僕の記憶にあるのはそれくらいだ)

他者に対して「閉じつつ開く」アーキペラゴの感じがわかりやすく表れているように思う。執筆に先立って、最近のプロジェクトのこととか、これまでやってきたこととか、どういうスタンスで建築設計に取り組んでいるのかを事前にヒアリングした。とはいえ自分の書くステイトメントはアーキペラゴの「これまで」と「これから」を通底するものである必要があるので、かなり難しくはあった。とくに「これから」の部分はほとんど予言みたいなことになってしまうので慎重を要するものだった。加えてこれからアーキペラゴに仕事を依頼しようとしている(必ずしも建築文化に明るくない)方々も読むかもしれないので、できる限りわかりやすくストレートに彼らの実践の可能性を書こうと思いつつ、他方で「これから」の可能性に開いておくという塩梅を探すなかで、あるていどの抽象性をもったテキストにはなったと思う。

ステイトメント執筆仕事、おもしろかったのでまたいつか書いてみたい。