170626

●昨日、渋谷のアップリンクで「パーソナル・ショッパー」を見てきた。

クリステン・スチュワート主演のサイコスリラー。何の前情報も入れずに見に行ったから、予想以上にホラーテイストが強くてびっくりした(ヒューマンドラマ系かと勝手に思ってたから)。といっても前編ホラーなわけではなく、サイコスリラーやホラー、ミステリーやヒューマンドラマなど、複数のジャンルの要素がつぎはぎされたような構成になっていた。黒沢清が好きなら絶対にハマる!みたいなレビューがどこかにあったけど、確かにそうかもしれない。といっても、黒沢清の映画の方が何倍も丁寧というか、この映画はフランス映画あるあるの、「結末は視聴者に委ねる」系の映画なので、そこは好みが分かれると思う。ちなみに自分は面白いとは思ったけど、好みとはいえない…。去年の「たかが世界の終わり」を見たときにも思ったけど、「結末は描かない」にしても、視聴者にどういった形で手がかりを残すか、パズルのピースを提供するかというところに製作者の力量が問われるし、そこには明らかに良い悪いがある。「パーソナル・ショッパー」は個人的には、視聴後の妄想を駆り立てるようなキャラクターの魅力というか、謎を解明したくなるような魅惑的な要素が弱いと思う。オカルト的な部分が主題になっているからかもしれないけど。とはいえ、主演のクリステンはかわいかっこよく、登場人物はことごとく超おしゃれなので、ファッション好きはかなり楽しめそうだなと思った。ファッションはこの映画のテーマの一つで、別人になるためのツール、もしくは欲望と抑圧の象徴のようなかたちで扱われている。自分も、もう少し服とかに興味があればハマれたかもしれない。

●今日は東大の駒場キャンパスで、スリランカの建築家、チャンナ・ダスワッテ氏のスライドレクチャーがあった。スリランカのスラム街や、貧困層の問題にチャンナさんがどう立ち向かわれているのかを、そういったプロジェクトがあればだけど、もっと聞いてみたかったなと思う。もし建築家のできることが、あくまでハイソサエティな、お金持ちのためだけの仕事ならば、それはどうなんだろうなぁ。バワが設計したホテルに海外から観光客がたくさんきて、それによって少なからず雇用が生まれている、みたいな論法もあるのかもしれないが、はっきり言ってそれは詭弁じゃあないか。レクチャーの後は、近くの居酒屋を貸し切って飲み会。atelier nishikataの小野さんと久しぶりにお話しできてよかった。小野さんのお話はいつも楽しい。

●6月に撮った写真⑫

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(Canon AE-1 Program, FD F1.4 50mm, Agfa Vista 200)