171013

●「アウトレイジ 最終章」にむけて、前作と前前作を見直した。厳格な「ヤクザ的ロジック」のもとおこなわれる、スジの取り合い・取られあいのゲーム。振り子の幅がどんどん大きくなっていくように、小さなイザコザが最終的に大きなバイオレンスへとつながっていくのだけど、このときポイントになるのは「最後をどう落とすか」だ。その点「ビヨンド」のラストは秀逸。ちなみに、この映画の構造を建築で例えると、Rem Koolhaasの「ボルドーの住宅」が近いよな〜、とかよくわからないことを映画を見ながら考えていた。ボルドーの住宅は、あえて建築を構成する部材のバランスを崩し、構成材同士がよりかかるような架構になっている。この場合も「最後でどうバランスするか」が問題になってくるんだけど、ここでは地中から建築を吊ることでそこを成立させている。地中に伸びているテンション材が、アウトレイジビヨンドでいう「片岡の殺害」にあたるのだと思う。アウトレイジ建築。

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●5年くらい前に「キッズ・リターン」までの北野映画の初期作を一気見したのだけど、そろそろまた見直したいなと思った。たけしさんの映画、やっぱり単純に画面の作りがキレイだなと、素朴に思う。あと、「この人やっぱ理系の人だよなー」と、なぜかいつも感じる。

●10月に撮った写真①

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