170617

●最近、ドレスコーズの「平凡」をよく聞いている。すごくかっこいい。毛皮のマリーズのころからそうだけど、志磨遼平は典型的な、「コンテンツからコンテンツをつくる作家」だ。アニメからアニメをつくる庵野秀明や、映画から映画をつくるタランティーノのように、ミクスチャー的というか、ヒップホップ的というか。毛皮のマリーズのときは古典的なロックサウンドだったわけだけど、「平凡」ではファンクの要素が強く、音楽的な懐の深さを感じる。まさに、音楽マニアがつくる音楽。ソロでやってる時の方ががのびのびしてていいと思う。

●僕はどちらかというと「コンテンツからコンテンツをつくる」ほうの人間だから、志磨さんのスタイルはすごく共感するところがある。この人は、レファレンスがあることを全然隠さない。むしろレファレンスになっている曲やミュージシャンを、できればわかって欲しいという感じ。かつ、レファレンスは必ず複数であり、意図的に混ぜたり、重ねたりする。ここが面白いところ。参照元があったとしても、複数のレファレンスを混合させ、志磨遼平というフィルターを通った時点で、全く別物になる。なおかつ、元ネタがわかる程度にレファレンスの原型は意図的に残されている。このバランスがいい。レファレンス、ものネタ、自分が好きだったものに対する愛というか、敬意みたいなものがある。タランティーノ作品の元ネタの残し方と似たようなバランスにも感じる。

●6月に撮った写真⑤

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(Canon AE-1 Program, FD F1.4 50mm, Cine Still Film 50D)