パリで撮った写真⑨
パリじゃないけど、SANAAのルーブル・ランス美術館 。ランスはパリからTGVで1時間ほどの郊外で、行きはリール経由で、帰りはパリへ直行するTGVに乗った。
とてもおおらかな建築だと思った。内部空間は意図的に緊張感が排除されていて、公園から連続して、ダラダラとなかに入り、またダラダラとそとに出ていける。野性的なランドスケープも素晴らしくて、カルティエ財団となんとなく通じるところがあるかなぁと思った。この日はちょうど曇りだったけど、曇り空がとてもよく似合う建築で、外形は鉛色の空と溶け合い、境界線が消失していた。構法的にはけっこう無茶してるんだろうけど、建築的には全然無理していなくて、街にたいして無理なく存在している、とても良い建築だった。
(Louvre-Lens, 2012, SANAA)